ノレンの不妊治療記録

処女膜強靭症の治療と不妊治療の備忘録

【思うこと】不妊治療=大変のイメージはあるけれど

「実は病院通ってて」
不妊治療、始めたんだよね」

そんな話を打ち明けられた人の多くは、「そうなんだ…大変なんだよね?」
といったリアクションになると思う。

経験した人(している人)はまた違う反応になるんやろうけど。
多くの人が経験者であるとは言え、それでも世の中全体で見たら少数派…もちろん経験しないのはそれはそれでハッピーなことやし、周囲にもいないよって人は幸運かもしれない。

不妊治療は大変なもの」
そんなイメージは一般的に浸透しているかもしれないけど、じゃあその「大変」の中身を知ってる人がどのくらいおるんやろう?って思ったりもする。

 

ここが大変①採卵までの道のり

体外受精については
卵子を取り出して、体の外で受精させて子宮に戻す”くらいは大人ならある程度の人は知ってると思うんだよね。
でも、まず”卵子を取り出して”が簡単に済む話じゃないって話。
刺激法にもよるけど、採卵までに薬や注射で卵を育てなきゃいけない。なんなら、生理3日目(病院によっては5日目)までに受診が間に合わないと採卵周期に入れない。
生理の前から(前周期から)治療に向けて投薬が始まるなんてパターンもある。

言ったらキリないけど(笑)、病院行ってその日に卵採って〜なんて話はありえないわけ。
道が遠いだけじゃない。
毎月1個排卵する自然な状態と違って、何個も卵を育てて成熟させるわけやからもう卵巣はパンパンなのよ。
当然ホルモン値も上がる。
妊娠までまだまだ先が長い段階なのに、体調はもうすでに悪いです🙅‍♀️
お腹は張るし、痛いし、人によっては眠さやだるさもある
妊娠してないのにお腹出るしねw🤣
若干ふっくらしたって、おめでた?とか言わないで😩

ここが大変②採卵のダメージ

そしていよいよ採卵日が決まって、いざ当日を迎えますよね。
無麻酔の方は…本当にすごいです。だって長〜い針で刺してんだからね!
わたしは静脈麻酔一択です😞
麻酔にしても、前夜からの絶飲食、点滴、醒めた後のだるさ
いろんな負担の元に採卵するんです。
手術だからね!?って思う。
明細ご覧なさいよ!これ手術だから!って(笑)
何度も何度も採卵するの、ほんまにダメージですよ。。

ここが大変③採卵後の体調不良

卵採ったからおっけー★とはならず…数が多いほど刺す回数も多いので卵巣へのダメージは大きいんです。
わたしは採卵後から1週間はおなか辛いです。
膣の壁?らしきあたりがズキズキっ、、と痛んだり、仕事中でも一瞬「痛っ」てなる時あります。あんまりしばらくは走ったり腹圧かかったりする動作はきついです。
でもこんなの、みんな知らんわな…と諦めモード🤣

ここが大変④移植を次の周期に回す

できれば新鮮胚で、1周期で完結したいものです…
だけど凍結して、次の周期で子宮内膜を整えて移植した方が妊娠率が上がるというお話もあるので、特に卵巣へのダメージが大きい強刺激の場合やOHSSの傾向がある場合は大体次に回すよね。
採卵後の体調不良に輪をかけて「生理前」の状態になる。
普通に体調悪くなるよね😇
そして生理中の不調もね。普通に来るわな。え、ずっと調子悪いやん…←
ほんで生理が来るということは、また3日目までに受診して移植周期が始まるということ。ここでお休みを選ぶ人もいるかもしれないけど、続けて行く場合は息つく暇もないね〜。
お休みを選んだ場合だって、1周期後ろ倒しになるわけやから、妊娠への道のりがまた少し遠ざかることになってしまうんだよね😞

ここが大変⑤移植だって時間がかかる

自然周期でもホルモン補充周期でも、いつでも移植すればできるって話じゃない。
前者なら排卵検査薬が陽性になるまで待たなあかんし(しかも通院もまあまあある)、後者ならホルモン補充の投薬で排卵しないように体を整える必要がある。
わたしの場合は幸い、生理後から移植までの約1週間は唯一体調のいい時期でした。今までの移植周期は「エストロジェル」という体に塗るタイプのお薬だったので、負担がほぼ0に等しい感じでした!
この時期にストレッチしたりダイエットしたり体を機敏に動かせるの!笑

ここが大変⑥移植からの「妊娠初期のような症状」との戦い

無事移植ができたとして、ここからですよ。
ホルモン補充だと体を”無事排卵したよ〜””黄体期だよ〜”の状態にするためにお薬いっぱい出ます。
(自然周期経験ないので知識なくてごめんなさい)
もうこっから体調はどんどん悪くなるよ!
眠い、だるい、すぐ疲れる、体重い、寒い、頭痛い…
この時期がわたしは一番きついです。メンタル的にも。そろそろ着床時期かな、とか、熱っぽいな、とか、実際体温を上げる作用がある薬を使うし、妊娠に至らなかったとしても後半は毎日37度超えてました。
自然妊娠ならまだ気づかない時期なのに…と何度思ったか。
ずーっとずーっと生活の中に不妊治療があるんだよね🌱

ここが大変⑦判定日の存在

まあこれですよね。
本当に、明暗が分かれる日。判定日。怖い言葉よ。
心の中ではもう「インセイ」を受け止める覚悟の準備で精一杯。
だって期待すると辛いんやもん。この初期症状のような体調も、薬の思わせぶりなんだよ…😞
ここまでやって、やっと、やっと!妊娠してたとしても
hcgの値はどうかとか、次胎嚢見えるかとか、もう心配と不安しかないの。
かけた時間と負担が大きければ大きいほど、ここで終わらないでって恐怖とストレスでいっぱいになる。

ざっくり挙げてもこれくらいはあるかな…

体外受精一回で妊娠するとして最短でも1ヶ月、一回リセットさせたら2ヶ月、それを陰性の場合は何度も何度も繰り返す。

不妊治療って大変?
はい、大変です。とても。ストレスは大きいです。

でも、不妊治療があるからやるの。
できるなら、やるの。
いつか生まれてくる自分たちの子どもとどんな景色が見られるのか、どんな経験をするのか、それが楽しみだし気になるから。
今 道があるのに諦めたら、わたしの人生では我が子と過ごす時間は一生無くなるんだよね。その決断を今すべきではないと思うから、不妊治療をしています。

気づいたら妊娠してた!が羨ましくて羨ましくてそこまでの壁を全部知らないうちにクリアして生まれることが当たり前だと思える人生が良かった。
…って言ってもほんっまにしょうがないけどね。
ここまでの過去は変えられないし、今週も病院に行く事実は変わらないしね。

不妊治療の何が大変なのか
もう少し世の中に行き渡るといいのになーと思います。
当事者があまり声に出さないっていうのもあるかもしれませんが、どの立場の人にも「じぶんごと」になる未来が来て欲しいです★